「来ないで!!!」
ジリジリと下がる細い足。
その後ろは断崖絶壁。荒波が岩に叩き付けられ、
きっと落ちたらひとたまりもない。
「待って!!早まっちゃダメ!!いいの?そこから落ちたらもう貴女の好きなモロッカンオイル使えなくなっちゃうのよ!!」
「モロッカンオイル・・」
「そう!モロッカンオイルよ!いいの?私、使っちゃうよ!」
親友の右手にあるモロッカンオイルをジッと見つめる彼女。
「大好きだったモロッカンオイル。でもね、あのオイルが切れてからというもの、彼とは別れるし、仕事では失敗ばかり・・もう私・・どうしていいのか分からないのよ!!!」
そういって泣き崩れる彼女の前に佇み優しく声をかける親友。
「大丈夫よ・・・素敵なモロッカンオイルのスペシャルセットを見つけたのよ♪今ならモロッカンオイルと日本未発売のフレグレンスハンドクリームがセットになってね。なんと7500円相当のものが5400円ですって!!
それでも貴女、そこから飛び降りたい?」
「うわーーーーん!!!」
子供の様に大きな声で泣きじゃくる彼女。
その姿をそっと見守る親友。
ひとしきり泣いた後、すくっと立ち上がった彼女。
「で?そのスペシャルセットってどこにあるの?」
嬉しそうに答える親友。
「それはね、MADOUXよ!自由ヶ丘にあるMADOUX!!実はね、もう予約してるの!さあ!一緒に行くわよ♪」
「ハンドクリームめっちゃ凄いらしいよ!!」
「マジで!!?チョー楽しみなんだけどぉ~~」
そう言って二人の女の子は後ろも振り向かず歩いていった。
・・・・
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そっかぁ~~
MADOUXに来てくださるまでに、お客様っていろんなドラマがあるんだね~~( *´艸`)
って
あるかっ!!!
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